ライトクラシカルのガート

ライトクラシカルのガート

 

ライト、セミクラシカルのカテゴリーでは、ラーグと言葉は、同じくらい重要になる。ラーグと言葉、お互いの特性を活かしつつ、補完できるからだ。言葉は、特定の感情の色彩を、音のフレーズの中に落とし込むことができるため、このライトクラシカルのカテゴリーでは非常に重要な意味を持ってくる。言葉による感情の描写が、ラーグやそのガートそのものを特徴付けるフレーズに、非常に美しい形でブレンドされる。

このカテゴリーのガートが演奏されるとき、特定のラーグに即し、演奏されるが、ラーグのルールは、ほかのインド古典音楽ガートのそれに比べ厳密に遵守されているわけではなく、感情的、審美的効果を高める意図で、そのラーグで使用されない音が入り混じっていることは、一般的によく見受けられる。


ミシュラ・カーフィ、ミシュラ・カマージなど、ラーグ・スケール以外の音を使用したガートが演奏される際、「ミシュラ」という言葉を、ラーグの名前の前につけて、アナウンスされることがよくある。

このガートを展開させてゆくのに、ボル・フレーズ、まっすぐな音、カン、カトゥカー、ムルキーなどのヴォーカルテクニックが使用される。ここではガマクは回避される。トゥムリー(ライトクラシカルガートの中の1つの演奏形式)の中では、ボル・バナーウ、ボル・バーントの2種類のボル・フレーズを使う。言葉による表現が非常に重要なガートなため、言葉が音楽表現のために歪んだりせず、文学的意味を、美しくキープできるよう、注意がはらわれる。


バンディッシュの提示、ムクラー、スターイ、アンタラーの演奏のあと、通常ディープチャンディ、ダードラー、ケヘルワーといったタールで演奏されているところから、テンポが上がり、速いテンポのケヘルワータール(8拍)に移行していく。

最初のバンディッシュパート、スターイでは、タールとそのテンポに絡めながら、さまざまな旋律のパターンが編まれてゆく。ときどき、ターンがさらに表現の効果を高めるために演奏されることがある。

軽やかなラーグがこのガートで採用されることが常だったものが、昨今では重厚なラーグをバンディッシュで用いて、ガートの精緻化を図ることが増えてきた。バンディッシュにおける音の扱いが、そのラーグを軽やかなものにしたり、重厚なものにしたりする。


ライトクラシカルガートで使われる基本的なタールはディープチャンディ(14、または16拍)、ケヘルワー(8拍)、ダードラー(6拍)。ティーンタール(16拍)での演奏は、急速に減っていっている。

ライトクラシカルのヴォーカル形式

                                   

◆このページの内容は全て、Dr.Prabha Atre著 「Enlightening the Listener」からの翻訳です。